身体に必要なのは
タンパク質だけではない
たんぱく質摂取量はどのくらい?摂りすぎには注意しましょう
筋肉を鍛えるのに欠かせないたんぱく質。
しかしアスリートだけに限らず一般の人にとっても大切なのは、ビタミンやミネラルなども摂取できるバランスのよい食事。
中でも意識したいのがカルシウムと鉄分の摂取です。
筋肉の主成分はたんぱく質です。たんぱく質は筋肉や内臓、骨などを体内で作る、また修復するために必要なもの。
運動をする人は、運動により筋肉をはじめとした体内のたんぱく質の分解量が多くなること、また運動後の筋肉を修復するときにも筋肉のたんぱく質量が運動前より必要になることから、運動をしていない一般的な人よりも、多くのたんぱく質が必要となるのです。
成人の1日のたんぱく質推奨摂取量は男性60g、女性50gと言われてますが、運動をする人はこの推奨量の1.2~1.5倍くらいを目安にするといいと言われています。
(また体重によっても、その必要量は変わってきます。)
たんぱく質は吸収される量が限られており、体重1kg当たり2gが限度とされています。
摂り過ぎたたんぱく質はエネルギー源として使われたり、体脂肪として蓄えられたりする他に、尿中に排泄されるため、腎臓に負担が掛かってしまいます。
たんぱく質を多く摂ったらその分筋肉が増えるわけではないので、摂りすぎには注意したいところです。
(一度に吸収できる量は20g程度と言われています。)
たんぱく質だけにこだわるのはNGビタミンやミネラルを含んだバランスの良い食事を
つまり、ボディメイクにおいても健康維持においても、たんぱく質だけにこだわるのはNGで、目指すのはバランスの良い食事なのです。
筋肉=たんぱく質だと思っている方も多いですが、たんぱく質だけでは筋肉を作り出すことはできません。
たんぱく質の合成にはビタミンやミネラルも必要です。
生命維持や運動などの際に重要なエネルギー源となる炭水化物や脂質、そしてたんぱく質を合わせて「三大栄養素」と言いますが、ビタミンとミネラルはこの三大栄養素が円滑に働くためにも欠かせません。
ビタミンとミネラルは体内で作り出すことができないため、食品から摂取する必要があります。
ビタミンとミネラルの中でも特にカルシウムと鉄分は意識的に摂ることを心掛けたい栄養素です。
カルシウムが足りないと、身体は骨から補ってしまい、骨が脆くなりやすくなります。
また、汗にはカルシウムが含まれているため、運動をして発汗量が増えるとカルシウムの損失も同時に増えてしまいます。
鉄分不足は貧血を招きやすく、持久力の低下、疲れやすさ、疲労回復の遅れなどの要因になります。
ビタミンとミネラルは不足しがちな栄養素ですが、これらは栄養のバランスが取れた食事であれば、充分に摂ることができます。
パーソナルトレーナーは、食事といえば主にタンパク質の話になってしまいますが、効率よくタンパク質を吸収するためにも、ビタミンミネラルを含んだバランスの良い食事を心がけるようにお伝えしたいものです。